先天性欠如歯|及川歯科医院|栃木県益子町の歯医者

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先天性欠如歯

こんにちは。勤務医の菊池です。 今回は、先天性欠如歯についてお話したいと思います。 ヒトの歯は、乳歯で20本、永久歯で28本、親知らずを含む場合では32本あります。 先天性欠如歯とは、生まれつき歯が存在しない状態のことを意味します。 では、先天性欠如歯がどのような原因でおこるか、またその影響についてお話していきます。 1.先天性欠如歯になる原因   歯は、歯胚という歯の素になる組織が変化することにより出来てきますが、何らかの原因によ             り歯胚が存在しないことによりおこります。   原因としては、   ・遺伝   ・外傷   ・感染症   ・歯の発育期における栄養不足   ・妊娠中の薬の副作用  などが挙げられます。      2.先天性欠如歯になりやすい歯   下顎の中央から5番目の「第二小臼歯」という歯で、この歯は前歯と奥歯のちょうど中間あ    たりにある歯です。   また、前歯2本のすぐ隣にある「側切歯」という歯も欠如していることが多いと言われてい  ます。   乳歯においても先天性欠如歯の発生はありますが少ないとされています。 3.先天性欠如歯によりおこりうる影響   欠如歯があることにより、欠如している隣の歯が傾いてきたり、本来噛み合うはずの歯が伸び    てきたりします。また、こうしたことにより以下の事が起こってきます。   ・歯並びの異常   ・発音障害   ・咀嚼異常   ・顔貌への影響   ・顎関節の異常  などです。 4.先天性欠如歯の早期発見、治療法   先天性欠如歯の発見は、歯科医院や学校検診などで指摘されることが多いようです。それま  で、気づかないまま過ごしてしまったりします。    ・乳歯の前歯に癒合歯(2つの歯が1つになっている歯)がある   ・奥歯が乳歯のままになっている   ・乳歯がなかなか抜けず永久歯が生えてこない    ・両親のいずれかに先天性欠如歯がある   などです。     歯科医院でレントゲン写真を撮影することで、歯の生え変わりが順調かどうかや顎の骨に異常   がないかなど、口の中全体の状態が分かります。     歯の治療法としては、歯がない部分への補綴治療(ブリッジ、インプラントなど)や矯正  治療(歯がない部分のスペースをうめる)があります。  何か気になることなどございましたらご相談ください。